1月30日(月) 「第24回 地球社会を生きる作文」受賞作文を校内で発表

 舞鶴ユネスコ協会が市内の小中学生を対象に募集した平和・人権・環境をテーマにした作文「第24回 地球社会を生きる作文」に応募した中から、本校5年生の児童2名がユネスコ賞、優秀賞をそれぞれ受賞しました。全校集会で伝達表彰式を行っていましたが、1月30日(月)、終わりの会の時間に校内放送でそれぞれの作文を全校で聞きました。
 全校からも「いい作文やなぁ。」という声がたくさん聞かれました。「環境」や「環境と自分との関わり」について考えたり、作文の書き方を見つめ直したりするよい機会となりました。


【ユネスコ賞】
 環境問題について

                             

 「環境問題」という言葉を聞いても、ぼくはあまり興味がなかった。なぜなら、ぼく自身は特に何も困っていないから問題が起こっているという実感がわかないからだ。だから、自分に何ができるかを考えたことすらなかったし、できることなんてないと思っていた。
 しかし、ぼくが無関心でいる間にも、環境問題はどんどん深刻化している。
 ぼくが何も考えずに出していたごみ一つが美しい地球から一歩遠ざけている。そう思えるようになったきっかけは、舞鶴市一人が1日に出すごみの量が901グラムと知ったことだ。1日でそんなにもごみを出したら1年間でとんだもない量になってしまうのではないだろうか。そのごみがぼくたちの地球を苦しめているのだろうか。今まで何とも思っていなかったぼくは、焦りを感じ始めた。
 「ぼくにできることは、何だろう。」
 ぼくは初めて真剣に環境と向き合うことができた。そして一つの考えが浮かび上がった。それは、みんながごみを減らすことだ。難しいことのように思う。でも、ぼくは実際にいつの間にかできていたのだ。例えば、マイはし。給食の時間にわりばしを使わずに、毎日自分のはしを持ってきて、洗ってまた次の日に使っている。誰もがやっている当たり前のことだ。でも、この当たり前がごみを減らして環境を守っていることにつながっていたのだ。そう思うとぼくは何だかうれしくなった。今まで、環境問題は難しいものだと思い込んで、目を背けてきた。でも、ぼくにもできることはあったのだ。
 ぼくはようやくスタート地点に立つことができた。環境問題を自分の問題として身近に考えることができるようになった。だからもっと自分にできることをしていきたい。環境を守る行動が特別なことではなく、当たり前になるようにまずはぼくからスタートだ。

【優秀賞】
 ぼくたちの与保呂川

 「楽しかったなぁ。」
と思わず口に出して言った。総合的な学習の時間にみんなで川へ調査をしに行った。天気は晴れ。水は冷たくて、おひさまの光が反射してきらきら光っているのが印象に残った。なんでこんなに楽しかったのか考えてみた。魚が取れたことが嬉しかったから。誰が一番大きな魚を捕まえることができるかを競争したから。全部間違いではない。でも一番の理由は、川の中を魚たちが気持ちよさそうに泳いでいる姿を見てわくわくが止まらなかったからだ。
 僕たちが調査をしに行った与保呂川にはたくさんの魚がいた。赤ちゃんの魚もいたし、大きく成長した魚もいた。この与保呂川で生まれて、大人になって、また赤ちゃんが生まれて、それが繰り返されている。それはすごいことだと思う。魚の赤ちゃんは、とても弱いからすぐに死んでしまうと理科の時間に勉強した。教室で飼っているメダカも、全ての卵がふ化して大人になったわけじゃない。だから魚のお母さんたちは、一匹でも多く大人になれるように、きれいな水を選ぶと思う。つまり、与保呂川は魚たちに選ばれ続けているのだ。
 与保呂川にはごみが少なかった。だが、ゼロでもなかった。水質自体はきれいだったし、魚がたくさんいるから、誰も困らないのかもしれない。でも、このごみ一つが、二つ三つと増えていってしまったら、魚たちは今までのように、この与保呂川にいてくれるだろうか。あの魚たちのように、気持ちよさそうに泳げるのだろうか。たった一つの行動で、川で暮らす生き物たちに大きな影響を与えている。僕はそのことに気づけて良かった。これから、自分の行動を変えられる。自分だけじゃなく、周りの人たちにも伝えられる。
 川に住む、すべての生き物のために。